2024年競馬 ダービー回顧 単勝馬券の還元率と結果

2024年の競馬界の頂点を決めるダービーが終わり、優勝したのはダノンデサイルでした。1番人気のジャスティンミラノは惜しくも2着に終わりました。

ダノンデサイルの単勝オッズは46.6倍と高配当で、中穴を狙うファンにとっては嬉しい結果となりました。

この記事では、2024年ダービーの結果を振り返りつつ、単勝馬券の還元率についても詳しく検証してみたいと思います。

ダービー2024総括

2024年のダービーは9番人気のダノンデサイルが東京優駿(日本ダービー)を制覇するとともにG1初勝利を飾り、7906頭の頂点に輝きました。

勝ちタイムは2分24秒3で、2着のジャスティンミラノに2馬身差をつけての勝利。

ダービーの基本情報

2024年5月26日、東京競馬場で開催された東京優駿(日本ダービー)は、良馬場の2400mで行われました。

出走馬は17頭。ダノンデサイル号が3歳馬の頂点に輝き、騎手を務めた横山典弘騎手はダービー3勝目を達成し、武豊騎手の最年長G1勝利記録を更新する快挙となりました。

ダービーの背景

2024年の皐月賞で優勝したジャスティンミラノが無敗でダービーに駒を進め、その強さから大いに注目を集めました。父はダービー馬キズナ、祖父は伝説の名馬ディープインパクトと、血統の力も話題を呼びました。

2番人気は、皐月賞で6着に終わったものの、ホープフルステークスを制し2歳王者に輝いた牝馬レガレイラ。ウオッカ以来の牝馬ダービー制覇を狙うレガレイラの挑戦にも注目が集まりました。

そして、ジャスティンミラノが無敗でダービーに挑むこととなり、無敗の二冠馬、さらには無敗の三冠馬の誕生も期待され、場内にはジャスティンミラノの独走を予感させる空気が漂っていました。

ダービーの結果

2024年のダービーは、前半1000mを62秒2というスローペースで進行しました。1番人気のジャスティンミラノとダービー馬になったダノンデサイルは、共に3~4番手で先頭を伺う展開でした。

最終コーナーから直線に入る際、前の3頭の後ろに、内ラチ沿いにダノンデサイル、その外にジャスティンミラノ、さらにその外にコスモキュランダが位置する形で、最終直線に突入しました。

府中の坂を上り切り、残り300m付近でダノンデサイルが内ラチ沿いにできた僅かな隙間を抜けてトップに躍り出ました。ジャスティンミラノも外から追い上げましたが、力尽きて2着でフィニッシュとなりました。

ダノンデサイルとジャスティンミラノの間には2馬身の差が生じましたが、この差の原因は、両馬の走行距離の違いにあると考えられます。

ダノンデサイルは3枠5番からスタートダッシュでハナを取り、内ラチ沿いを走り続けました。一方、ジャスティンミラノは7枠15番からスタートし、常に外を回らざるを得ませんでした。

このため、ダービー馬に輝いたダノンデサイルと、2着に終わったジャスティンミラノの2馬身差は、スタート位置の内外が明暗を分けたと言えるでしょう。

「ダービーは最も運のある馬が勝つ」という格言の通り、ダノンデサイルは幸運の女神に見初められた結果、見事に勝利を収めたのです。

競馬における還元率の重要性

競馬の還元率とは、賭けた金額のうち、どれだけの割合がプレイヤーに戻るかを示す指標です。これはギャンブル全般における重要な指標であり、プレイヤーにとっての期待値を表しています。

競馬において還元率は、ブックメーカーや競馬主催者が設定するもので、通常、全ての賭け金の一部が手数料(控除率)として差し引かれ、残りがプレイヤーに払い戻されます。

たとえば、還元率が75%の場合、売上の75%が払い戻され、25%が主催者の手数料となります。

還元率の計算方法

還元率の計算方法は以下の流れで行います。

1.オッズの逆数を求める
2.オッズの逆数の合計を求める
3.還元率を計算する

例えば、あるレースで3頭の馬が競争を行い、以下のオッズが発表されたとします。

馬A 3.2
馬B 1.8
馬C 4.0

還元率を求めるには、まず初めに各馬のオッズの逆数を導きます。

逆数=1/オッズ

この公式から逆数を導くことができるので、オッズを公式に当てはめて計算します。

馬A 1÷3.2≒0.3125
馬B 1÷1.8≒0.5555
馬C 1÷4.0=0.2500

このようにオッズの逆数が判明しました。

次にオッズの逆数を合計します。

0.3125+0.5555+0.25=1.118

この数字は非常に重要で、これが何を意味するのかというと、主催者側の利益率を示します。

つまり、オッズから主催者の利益率(取り分)を計算することができるのです。

利益率が分かれば還元率は簡単に計算できます。

最後に還元率の計算を行います。

還元率は

還元率=1-主催者の利益率+1

この公式に主催者の利益率を当てはめると求められます。

よって、1-1.118+1=0.882が導かれるので

3頭で行われたレースの還元率は88.2%だという事がわかります。

還元率の重要性

還元率は、あらゆるギャンブルにおいて非常に重要な指標であり、プレイヤーにとって以下の点において重要です。

期待収益の計算

還元率は、長期的に見てプレイヤーがどれだけの金額を取り戻せるかを示します。還元率が高いほど、プレイヤーにとって有利な賭けとなります。

情報に基づく意思決定

還元率を知ることで、プレイヤーはどのレースや賭けが最も効率的かを判断できます。これにより、無駄な賭けを避け、効率的に資金を運用できます。

ブックメーカーの比較

異なるブックメーカーの還元率を比較することで、どのブックメーカーがより高い還元率を提供しているかを知ることができます。

これにより、プレイヤーは最も有利なオッズを提供するブックメーカーを選ぶことができます。

戦略的な賭け

還元率を理解することで、プレイヤーはより戦略的に賭けを行うことができます。特定のレースや賭けの種類に対してどれだけの資金を投入すべきかを計画する際に役立ちます。

おさらい

還元率の計算方法とその理解は、競馬を含むあらゆるギャンブルにおいて非常に重要です。

還元率を知ることで、プレイヤーはより情報に基づいた意思決定を行い、長期的な収益を最大化するための戦略を立てることができます。

ダービー2024 単勝馬券の還元率

2024年ダービーの単勝オッズから単勝馬券の還元率を計算してみます。

馬名オッズ逆数
ジャスティンミラノ2.20.4545454545
レガレイラ4.50.2222222222
アーバンシック8.30.1204819277
シックスペンス8.30.1204819277
ダノンエアズロック12.70.07874015748
コスモキュランダ14.30.06993006993
シンエンペラー17.80.05617977528
シュガークン220.04545454545
ダノンデサイル46.60.02145922747
ビザンチンドリーム61.20.01633986928
ゴンバデカーブス67.90.0147275405
ショウナンラプンタ81.20.01231527094
ミスタージーティー94.60.01057082452
ジューンテイク109.40.009140767824
サンライズアース125.90.007942811755
サンライズジパング128.50.007782101167
エコロヴァルツ1600.00625
メイショウタバル取消なし
JRA最終オッズを引用

逆数の合計を計算すると、1.274564494 になります。

この数字を、還元率を導く公式に当てはめると

還元率=1-主催者の利益率+1

1-1.274564494+1=0.725435506になります。

よって、2024年ダービー単勝馬券の還元率は約72.5%だった事が分かります。

ダービー2024を振り返る

2024年ダービーを制したダノンデサイルは、父エピファネイア、母トップデサイル、母父コングラッツという血統。父と祖父シンボリクリスエスはダービー2着で敗れたがジンクスを打ち破る勝利となった。

血統は決してダービーで勝てないわけではなく、4代前のロベルトはイギリスダービーを制覇、父母父は武豊騎手に初のダービー制覇をプレゼントした超良血馬のスペシャルウィークも存在する。

ダービー前の直近レースは皐月賞の予定だったが、出走直前で右前肢跛行を発症し皐月賞除外となったことで、大勢の人たちは馬の実力を測ることができないままダービー当日を迎えることになる。

しかし、鞍上は名手横山典弘騎手。

ダービースタート直後、猛ダッシュでハナを取り好位置を確保した後に3~4番手に下げて先頭を後ろからうかがう作戦。終始内ラチ沿いを走り続け体力温存していたことが、最終直線で抜けだす加速力に繋がった。

横山典弘騎手はインタビューで『皐月賞、あのときの自分の決断は間違ってなかったんだな』『大事にすれば、馬は応えてくれる。馬に感謝ですね』とダノンデサイルを大切にしたことが勝利に結びついたと語りました。

そして最後にインタビュアーが、『翔伍さん(ダノンデサイルの調教師)は、クラシックもその先も狙える馬だという風に表現されていました。今後について一言お願いします。』とリクエストした時の事でした。

これに対して横山典弘騎手は『まあ、それはこれからまた無事に走ってくれることを願うだけです』と答えましたが、『無事に』というのはおそらくドバイで安楽死になったホクトベガを思い出しての発言と思われます。

横山典弘騎手とダノンデサイルがダービー制覇したのはこれだと感じました。『あの時の自分の決断』も、『大事にすれば馬は応えてくれる』も、すべてはホクトベガから始まってるんだと。

横山典弘という人物の歴史を感じたダービー2024でした。